第1回
Q. 我が家の『タイスケ』は、ど−しても爪とぎ器で爪をといでくれません。 今夕イスケは3歳。小さい時に爪とぎをしつけなかったのですが、大人になってからでも、しつけの余地はあるのでしょうか?

A. 猫と言えばその鋭い爪が思い出されますが、爪とぎ行動には古い爪をはがして、爪を良い状態に保つ目的があります。その他にも、様々な役割があります。

オスの場合、大人になると自分のテリトリーを主張するために、おしっこによるマーキング(におい付け〕をすることはよく知られていますが、爪とぎにも同じようにマーキングの効果 があります。私たち人間には気付かない程度ですが、猫同士では感じることができるにおいを足の裏から出しているのです。

ですから猫は自分のテリトリーだと主張したい場所で爪をとぎ、傷を付け、そこににおいを付けようとするのです。その時、自分が強い猫であると他の猫に思わせたいので、背伸びをしてできるだけ高い場所に傷とにおいを付けようとします。 猫が伸び上がって爪とぎをするのはそのためです。

このように爪とぎ行動には”テリトリーを主張する本能的行動”としての意味もかなりあるので、タイスケ君のように、本格的に爪とぎが始まってしまった場合には、しつけて直していくのは難しいでしょう。
もし、まだ避妊・去勢手術をしていなくて、これからさせる予定があるというのなら、手術を受けさせるのも多少効果 があります。 しかし手術を受けさせるつもりはない、あるいは、すでに終わっているのに爪とぎ行動が目立って困る場合には、猫を矯正することは潔くあきらめて、対応策を考えましょう。

その一つとして、猫のお気に入りの壁に、猫が届く高さまで、じゅうたんやバスマットを当てると、壁を守ると同時に猫を満足させることもできます。 そしてその他の壁は、爪が引っかからずすべってしまうビニールなどでカバー。しばらくは全ての壁で爪とぎをするでしょうが、次第に一番気持ちがいいじゅうたんの壁で爪をとぐようになるでしょう。

また、アメリカでは爪自体を外科的に取ってしまう手術も行なわれているようです。さらに爪にやわらかいゴムサックを瞬間接着剤でかぶせるという方法も聞きますが、2〜3週間ごとにそれを付け替える必要もあります。 しかしこれらは猫の負担になるので、おすすめできません。爪とぎは、猫にとって爪と梢神の健康を保つために大切な行為です。制限はしても、どこかではできるようにしてください。

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